暮らしの紹介
HOME > 庭の雑記帳 > かまど
”かまど” これはご飯を炊く ”かまど” です。古い旧家を見学させていただいた際見かけたものです。今では、コードを挿してスイッチポンですが、昔は、煮炊きをするのに欠かせない大切なもの、故に使い込まれた ”かまど” は美しいですね‥。
かまど を作る その ”かまど” を自分で作れる機会がやってきました。 先日、知り合いのおさそいでかまどを作る講習会に行って来ました。 淡路の左官の名工、植田親方による指導のもと 土や、漆喰を使ってミニかまどを作っていきます。 大きさは コンパクトな一合焚き。熱源は小さな固形燃料一つ。 これが、なかなかどうして、おいしく炊けるのです。 作るのも含め、手軽で、楽しく、美味しい。 簡単ですがご紹介します。 2013年7月
① 練り 本体の材料を作ります。土と砂、藁すさ、パーライト、それにセメントを少々加えて練ります。 詳細な比率はわかりませんでしたが、土が多すぎると割れやすいし、砂が多すぎるともろくなりそうです。 パーライトは軽量化の役に立っていると思います。
② 盛り付け 130φの紙の筒を内側の型にして粘土を付けていきます。(写真左側のものが型です。)
③ 整形 親方オリジナルの整形用の型で形を整えていきます。
④ 土台を作る タイルの板にシリコンで、小石を円形に付けていきます。このあと写真にはありませんが 中に厚さ2cmほどモルタルを流しこみ土台にします。
⑤ 土台の上に乗せる ④でできた土台のモルタルが乾かないうちに、整形した粘土の本体を乗せます。そして、焚口に相当する開口を細長いコテを使って開けていきます。
⑥ それぞれこんな感じ‥ 皆さんそれぞれ、違った表情のかまどが並びました。
⑦ 化粧 一日置いて、仕上げに漆喰を塗ります。顔料を混ぜて色をつけた漆喰をコテや刷毛で塗っていきます。ヒゲを書いて、なまず君の完成です。
⑧ 内側も 内側も青い顔料を混ぜて仕上げました。
⑨ 炊く準備 いよいよ、炊くときが来ました。お米1合、水200cc、固形燃料一つ。 一合用の鋳物の釜 フタは付いていましたが、ペラペラなので、重たいカバの木を削って‥。
⑩ 焚いています とにかく火を付けて、そのまま燃え尽きて消えるのを待っていればいいので なんとも簡単。 火加減も、時間も気にせず ただ待つのみ。
⑪ 炊きあがり! 待つこと30分あまり、 フタを開けると ”ふっくら” 中ほどが盛り上がっていました。
⑫ さまざま 左側が親方の見本 きれいに磨かれています。右側は少し違ったタイプで建築工房 藁の杉山さん によるものです。
⑬ せいろ せいろを乗せたら、こんな使い方も‥
⑭ 蒸して 蒸し料理、野菜本来の味が楽しめます。いろいろ試していたいですね。
お世話になりました 今回は淡路島の左官職人 植田親方の指導のもと、みんな おもいおもいに”かまど”作りができました。植田親方は、左官や大工など建築の職人のプロジェクトチームを率いて、自然素材を生かした家づくりをしておられます。ともあれ、楽しいひととき 感謝です。